CATEGORYひとり親世帯緊急支援
ひとり親世帯緊急支援新型コロナウイルス禍対策くまもと命を守る基金
経緯
20年に入り急速に広がった新型コロナウイルス感染症を受け、学校の休校や飲食店等営業自粛をはじめ様々な経済活動の自粛が求められる中、全国コミュニティ財団協会の事業の一環で当財団が実施した「新型コロナウイルス感染症対策に係る NPO 等支援の緊急アンケート」の回答から、ストレスによる児童虐待、かさむ生活費、預け先がなく深まる孤立等々団体活動そのものだけでなく、支援先からの声が寄せられた。これを受け、執行委役員会では、5 月 7 日、連携先となった「社会福祉法人熊本県ひとり親家庭福祉協議会」を訪問し支援内容を協議、現金支給が望ましいとの要望を受け、県内のひとり親家庭を対象とした緊急支援のための募金活動を開始することとした。参考まで、同協議会が東京の NPO 法人と協力して行ったアンケート調査では、全体の 80%(582 人/726 人)が以前と比べ生活が苦しくなった、50%(363 人)が「収入が減った」と回答している。
具体的な活動 | 受領寄附金額:6,512 千円
5月11日に県政記者クラブで同協議会と共に募金活動の記者会見を行った。募金目標は1000万円とし、21年3月31日現在、6,512,000円の寄付を得た。この間、熊本県や熊本市をはじめとする県内各市町村、学校、経済同友会や商工会議所等への働きかけ、或いは、病院関係者、一部のロータリークラブや銀行・郵便局等、執行役員の伝手でポスターの掲示やチラシの配布、SNS を活用した拡散等が自主的に行われたことは称賛したい。
成果
①各世帯当たり5,000円の緊急支援を実施(助成済額:5,000千円)この寄付金は募金活動の途上ではあったものの、6月1 日から学校が再開されることを受け、同協議会が支援物資のお渡し会を開催する5月29日から6月6日に併せ、同協議会に加入する約1,250世帯にひと世帯当たり5,000円を提供することができた(一部役員も手伝うため参加した)。
②県南豪雨災害被災地域のひとり親家庭への進学支援(助成済額:700 千円)7月の熊本豪雨災害を受け、被災地域のひとり親世帯も被災したことから、「社会福祉法人熊本県ひとり親家庭福祉協議会」と情報を共有し、被災地域のひとり親家庭35世帯に対して、進学に伴い不足する学用品費等の支援金各世帯2 千円、合計700千円を助成した(21年3月3日、同協議会にて目録贈呈)。なお、当基金で不足した50万円については、熊本災害基金事業から充当した。
③同協議会加入者の増加
報道を受け、同協議会に加入を申し込むひとり親世帯も多数(4月以降560世帯)あり、同協議会の周知に繋がったとのこと。
④同協議会への直接支援を申し出る団体も
お渡し会では、当財団が寄付を申し出た現金以外にも、ロータリークラブその他が直接寄付を申し出、図書券、お米等の食品、消毒液等のお渡しもできた。
⑤行政の施策への反映
当事業を開始するに際しては、事前に熊本県子ども家庭福祉課を訪問し、情報を共有した。私たちの活動をはじめとする民間の様々なひとり親家庭支援等の動きが県を動かし、6月補正予算でひとり親家庭支援に向けた予算が確保され、熊本市はひとり親世帯に2万円の現金給付を決定する等、その取り組みは行政の施策にも広がりがみられるなど、現金支給以外でも様々な成果を上げることができた。後日、蒲島知事から直接お礼の言葉を受けた。
⑥当財団の周知
今回、KMバイオロジクス株式会社からまとまった額のご寄付をいただくことになったのは大きな成果の1つと考える。今後も継続した関係を構築していきたい。
⑦その他
熊本地域金融・経済懇話会(会長:笠原肥後銀行頭取)が行っている通称「くまもとマスクプロジェクト」で県民から買い取ったマスク24万枚から6,000 枚(大人用2,000枚、子ども用4,000枚)を配布用として提供していただき、上記お渡し会に併せ、協議会から配布した。
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