木陰から差し込む木漏れ日

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助成団体紹介:熊本学園大学社福災害学生ボランティアグループ③

2020.09.15

人吉市内の一等地は、その他の地域に比べて復興が進んでいる…ように見えます。
道はいち早く片付けられていたし、ボランティアさんが入るのも早く、みるみるうちに変化していきました。
 
だけど、取り残されている人たちがその中にいることを知りました。
 

 
縁あって熊本学園大学社福災害学生ボランティアグループの皆さんが支援に入りました。8月後半から今日で7回目。家財出し、泥出しをほぼ終え、今日は天井を剥ぎました。
 
作業の途中で荷物を抱えて帰ってこられたHさん。
花を抱えていました。

「発災から初めて花ば買った。
花を飾りたい、という気持ちに、ようやくなれた。」

お子さんやお孫さんと一緒に生活していますが、見えないしょう害や病を抱えており、Hさんがお一人で物事を前に進めなければいけない状況でした。家の中は一向に泥だらけで家具もめちゃくちゃ、74歳とご高齢でお体の調子も悪く、先が見えずに途方に暮れていたそうです。
Hさんの家の今の様子や災害でHさんが光景などを知ると、花を飾りたいという自然で豊かなお気持ちになられたことが、無性に嬉しかったのです。
 
話をお聞きするうち、Hさんは、涙を流していました。

「やっと泣けるようになったとよ。
先生もこの学生さんたちも、私には神様んごた。
おかげで、ようやく前を向くことができました。声をかけてくれる人もいたけど、知ってる人にはあんまり頼りきらんかった。家はもう諦めるしかないとおもとった。子どものことも孫のことも家のことも、全部1人でせなん。でも体も動かん、どがんしようもなかった。4年前にお父さん亡くなったばってん、助けてほしいって思いよった。
だけど、こうやって皆さんが来てくれて、人の大事さ、人に頼ることの大事さを知ったね。」
  
 
実はHさん、7月半ばにボランティアセンターへボランティア派遣の依頼をするも、なんらかの理由で来てもらうことができませんでした。8月に再度連絡しても派遣されず、途方に暮れていました。
 
Hさんの様子は、熊本学園大学社福災害学生ボランティアグループの皆さんが支援に入られてから、日毎に変わっていったと聞きました。家が片付けられて行く様子から、精神力が戻ってきたということなのでしょう。
 
いただいた寄付が、こういう方を救う手段として使われることに胸が熱くなりました。  
 
Hさんが所有されている人吉の一等地にあるテナントを、これからコミュニティスペースとして活用しよう、という話もあるのだとか。生活再建まではしばらく時間がかかります。今日はお花を飾って、和んでおられるでしょうか。
 

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各団体の活動が実り、被災地の復旧・復興の日が1日でも早く訪れることを願います。
当財団はこれからも現地ニーズを踏まえた最適な資金供給ができるよう中間支援組織としての役割を担っていきます。
引き続きご支援・ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします。
【寄付口座(クレジット寄付専用URL)】
https://congrant.com/project/kumamoto/1930
【寄付口座(専用口座)】
肥後銀行 江津団地支店 普通 475273
一般財団法人くまもとSDGs推進財団 代表理事 成尾雅貴

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