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「2022年度中学校卒業生へのお祝い品贈呈」事業
2023.03.24
熊本県ひとり親家庭福祉協議会は、県内の母子家庭、父子家庭、寡婦の計約2800世帯が会員です。今回は、当財団の助成を受け、県内に25ある母子会を通じて、中学を卒業した280人に1人1000円分の図書券を贈ることにしました。
取材で訪れた宇城市母子会は3月中旬、同市役所駐車場で開いた食料などの配布会で、田上伸子会長が中学卒業生に1人ずつ卒業祝いとして図書券を手渡しました。
田上会長から「おめでとうございます」と声をかけられ、受け取った女子生徒(15)は「本を読むのが好きで、特に映画の原作小説が好きです。好きな本を買えるのがうれしい」、別の女子生徒(15)は「高校に進学して、勉強のための本を買いたいです」と話しました。
次男が中学を卒業した母親(51)は「涙が出るほどありがたいです。支援に感謝しています」と涙ぐみながら話しました。この日の配布会では、図書券のプレゼントの他、企業などから寄付された小麦粉や化粧品、牛乳、みそ汁の缶詰などが配られました。
協議会事務局長の中原敬喜さんは、「会員の子どもが小学校に入学するときはランドセルを贈っていますが、中学を卒業するときもお祝いをしようと、図書券贈呈を企画しました。卒業のお祝いと激励の気持ちを込めて贈ります。子どもたちには誰かが自分のことを見守ってくれていると感じてもらい、困ったときには声をかけてほしいと伝えたいです」と話します。
協議会はひとり親家庭を対象に就労支援や職業紹介をするほか、法律に関する相談や、心の相談も受けています。「離婚したが養育費を夫からもらえない」「離婚後に子どもと面会できない」などの相談が多く、弁護士や公認心理士などにつないで対応しています。
元教員の協力で学習教室を開いたり、子ども食堂を支援したり、子ども食堂を開きたい人のためにアドバイザーを派遣したり、コロナに感染した会員がいれば、玄関先に食料を届けたり、幅広い活動に取り組んでいます。中原さんは「いざというときに頼りにできる存在になりたい」と話しました。