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【活動報告】特定非営利活動法人 凸凹ライフデザイン

2023.04.23

 特定非営利活動法人「凸凹ライフデザイン」(熊本市)は、発達障害や精神障害の当事者が活動を担っています。今回、一般財団法人くまもとSDGs推進財団の助成を受け、当事者の交流を促し、継続的なつながりをつくろうとオンラインセミナーを企画しました。相談会も開き、当事者らが応じています。理事長の相良真央さんは「当事者のエンパワーメントが目的です」と話します。

 セミナーは4月中旬の夜に開かれました。テーマは「発達障害者 精神障害者として生きていくということ」で、約20人が参加しました。講師の一人は一般社団法人精神障害者当事者会ポルケ(東京)の代表理事、山田悠平さんです。

山田さんが活動を始めたきっかけは、入院先で出会った当事者の先輩に、つらかった思いや将来の不安などを聞いてもらったことだそうです。先輩も思いを話してくれ、当事者同士で語ることの大切さを感じたといいます。

「以前は障害をないものにしたいという気持ちが強かったと思います。そうではなく、今の状態とどう向き合うのかを考えるようになりました。周りと比較するのではなく、違いを知ること、違いを認めることが大事だと思います」

自閉症スペクトラム障害、ADHD、双極性障害の診断を受け、熊本県発達障害当事者会「Little bit」(リルビット)で活動する女性はこう話しました。

「障害は私のすべてではなく一部。自分の中にある障害と、社会の側にある障害の2種類があるのではないかと思います。社会に『こうあるべきだ』『これが当たり前』という考えがあるから、障害が生まれるという感覚があります。障害は恥ずべきものではないと思っています」

凸凹ライフデザインは、「Little bit」が開く定例会に連携団体として協力しています。定例会は月2回、平日夜間と土日祝日の午後、熊本市内で開いています。また、「仕事観」や「意思疎通の困難」などをテーマにした冊子をこれまで10冊以上発行しています。相良さんは「悩んでいる人には、同じように悩んでいる仲間が地域にいることを感じてほしいです」と話しています。相談会では家族などからの相談も受けています。

「仲間が地域にいることを感じてほしい」と話す相良真央さん

オンラインで、当事者同士で語ることの大切さについて話す山田悠平さん

山田さんが示した「現在、私が大切だと思っていること」のスライド

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