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「豊かで災害に強い森づくりシンポジウム」を開催しました

2025.02.17

日本の国土の2/3を占める森林。私たちは、森から様々な恩恵を享受してきました。しかし今、森は放置され、不健全になり、獣害や土砂崩れのリスクも高まっています。広葉樹林ではナラ枯れが広がり、針葉樹は手入れも行われず、皆伐が広がっています。日本の森を見守る「守り人」たちの今にフォーカスし、熊本でもふるさとの森を守るために、何ができるかを考えるシンポジウムを開催しました。

日時/2025年2月15日(土)14:00〜17:00

会場/熊本学園大学4号館 427教室

【主催】一般財団法人くまもとSDGs推進財団

【協賛】球磨川流域と私たちの暮らしの在り方を考えるプロジェクト

一般財団法人くまもとSDGs推進財団が設立した「豊かで災害に強いふるさとの森づくり基金」による助成事業(第二次)が、2024年10月から2025年1月末まで行われ、その実行団体からの報告会も第三部で実施しました。

全国で上映されている「サステナ・フォレスト」は、現在の日本の山が抱える現状とそれを再生させようと奔走する人々を描いたドキュメンタリー映画です。専門的知識がない方でも分かりやすく作られており、助成事業による実行団体が行っている取り組みにもつながっている「自伐型林業」と「皆伐再生」というキーワードから上映会による第一部の学習機会を企画し、森における基本的な問題を分かりやすく考えていただきました。

予告|サステナ・フォレスト 〜森の国の守り(もりびと)たち

映画を基にまず日本全国の問題を知り、第2部では熊本県内の森の問題について、令和2年7月豪雨の球磨川流域で起きた水害時、山では何が起こっていたかをつる詳子氏に紹介していただきました。球磨川流域には、その時に崩れた土砂が今も山にとどまっており、いつ再び同様の災害が起こっても不思議はないのですが、下流に住む人たちはその現状をあまり知りません。

今回特別に、つる詳子氏が使用したスライドの一部公開を行っています。ぜひご覧ください。

一方で森を再生させたいと動き出した人たちの活動は、少しずつ広がっています。第3部では当財団の助成を受けて、活動をした2団体「球磨川流域保林グループ」と「風の杜」から活動報告を行っていただきました。

実行団体「球磨川流域保林グループ」

実行団体「風の杜人」

最後に全体で質疑応答)

私たち「一般財団法人くまもとSDGs推進財団」が、令和2年7月豪雨を経て、この山の問題への危機感から創設した「豊かで災害に強いふるさとの森づくり基金」による助成事業および本シンポジウムでは、森づくりに関する活動が確かに広がりつつあるのを実感できました。

活動は少しずつ広がっていますが、山の対策は急務であり、森に関心を持って活動している人もまだ少数派なのが現状です。そして、そのための政策も助成・補助制度も全然間に合っていません。

しかし、山から離れて暮らす人には今なお、山の問題は遠い話となっている場合が多いものです。今回、ふるさとの森の今とこれからを考えるシンポジウムを開催したことで、まず、森の現状を知ることから、ひとりひとりができることを始めていただければと願います。

何をしていいか分からないという方は、当財団への寄付から始めていただければ、それだけでも森を守る活動につながります。

どうぞ森を守る活動にご支援お願いいたします。

https://congrant.com/project/kumamoto/8893

 

※今回のシンポジウムは、球磨川流域と私たちの暮らしの在り方を考えるプロジェクト様にシンポジウムの主旨に賛同いただき、協賛していただいて開催しています。

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